親子間の贈与

40才女性 Aさん : 実母Bさん 夫 子供1名

これまでの経緯

Aさん(女性)は、現在夫と3歳になる息子の3人家族です。実は、結婚する以前に都心部に新築の分譲マンションを購入しました。その際、購入資金が少し不足していていたので、Aさんの母親でもあるBさんと共有で購入しました。

現在の夫と結婚してからは、しばらくそのマンションで生活していましたが、一人息子が出来た頃から、もう少し大きな家に住みたいと思うようになり、夫とともに少し離れた場所に中古の一軒家を購入しました。このマンションは、築浅ですし、人気のエリアということもあり、賃貸に出すことも考えました。

ちなみに母親のBさんもマンションについては、娘のものとして管理してほしいと思っていましたので、自分の持分を娘に移したいと思っていました。Aさんは、母親からの好意に感謝し、母親の持分を譲り受けたいと相談されました。

結果

上記のお話をお伺いして、当所としては税理士を交えて手続を進めていった方が適切と考えました。

まずは、対象のマンションの価格を税理士に査定してもらうことに着手してもらい、持分を一度でBさんからAさんへ移した時に、Aさんに発生する贈与税をシュミレーションしました。その場合、高額の贈与税が発生することが判明して、Aさんは少し驚いたご様子。

さまざまな状況を税理士とともに考慮して、「相続時精算課税制度」の活用を提案しました。いくつかの要件を充たせば、親から子供への贈与について2500万まで非課税で贈与出来る制度です。

Aさんは、私どものご提案の後、少しお考えいただいたうえで相続時精算課税制度を使うことを決められました。

その後は、持分移転登記を行い、Aさんが単独の所有者になり、マンションは賃貸されました。もちろん、その翌年の確定申告の時期に相続時精算課税制度の申請を税理士を介して行われました。

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